2009年10月18日

SCAJ2009に行ってきました

SCAJ2009に行ってきました。
SCAJというのは日本スペシャルティコーヒー協会の略称で、アメリカのSCAA、ヨーロッパのSCAEと並び、世界のトップクオリティコーヒーの生産、流通、消費をサポートする目的で作られている団体のことです。
弊社もSCAJの法人会員の端くれに名を連ねさせていただいていることもあり、毎年、年に一度のコンベンションで、内外の関係機関の集まるこのイベントに参加させていただいています。

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このイベントには世界各国のコーヒー業者が集まり、業者間どうしの商談が行われたり、それぞれの生産国ごとにそのお国のコーヒー紹介などのワークショップなどが盛りだくさんで開催されます。
また、毎年世界中のコーヒー職人の技を競い合う、世界バリスタ選手権の日本予選決勝が行われたり、日本独自のサイフォンでのコーヒー抽出、サービス技術を競い合うサイフォニスト選手権などの様々な競技会も同時に開催され、イベントを盛り上げております。
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さて、そんなイベントの中で今年私共が目玉と考え参加したのは、コーヒーマイスター限定として開催された、コスタリカの様々な品種のコーヒーのカッピング(味の目利きのことです)とスイーツとの相性、マリアージュについてのワークショップでした。
コスタリカはあまり日本では馴染みが深くありませんが、1940〜70年くらいまでは世界最高峰のコーヒー生産国として知られていた由緒正しいコーヒー生産国です。
中米の細長く起伏に富んだ自然環境は山ひとつ谷ひとつ越えただけでそれぞれに違う「微気候」と呼ばれる複雑な自然環境を作り出しており、今も個性的な高級コーヒー生産地として世界的に名を馳せています。
現在当店ではコスタリカのディベルサ農園で栽培された希少種8銘柄を取り扱っていることもあり、コスタリカコーヒーのカッピングには少し気負うところもあったのですが、出てきた銘柄はカツーラ2種とムンドノーボ、そしてビジャサルチと少し拍子抜けしたような一般銘柄でした。
ただし、プレゼンテーターはコスタリカの著名な輸出業者であるエクスクルーシブコーヒーのフランシスコ・メナ氏、また同席された生産者はCOE(カップオブエクセレンス)NO.1のドンマヨさんはじめ、そうそうたる顔ぶれであり、非常にきれいで洗練されたコーヒーを堪能させていただきました。
また、世話役でもあるバッハコーヒーの田口御大(コーヒー業界では超のつく有名人ですね)のはからいもあり、バッハさんで提供されている様々なスイーツを課題材料として、コーヒーとのマリアージュについて参加者共々議論をかさねさせていただきました。
紅茶とスイーツのマリアージュやワインと食事、チーズなどのマリアージュは体系づいたようなものもありますが、残念ながらコーヒーの世界は「なんとなく」というくらいのものしかないのが実情です。
当店としても一般のお客様、業務のお客様を含めてもう少し体系づけたご案内ができればと常々かんがえていたこともありましたので、よいきっかけをいただいたと思っております。

さて、それとは別にワークショップの中でコスタリカコーヒーの方々とお話しをする中でぜひに質問してみたいと思っていたことがあります。
それはコスタリカのトップクラスのコーヒーに度々使われる「ブティックコーヒー」なる表現についてです。
あまり多く使われる言葉ではありませんが、上質なコスタリカコーヒーに出会えば出会うほど耳にする言葉でもあります。
今まで方々に聞いて歩いたのですが、なかなかはっきりとした答えを伺ったことがなく、なぜ「ブティック」なる冠をコスタリカコーヒーだけつけるのだろうか?と疑問に思っておりました。
メナ氏に質問したところ、なんと簡単に解決!
コスタリカのスペシャルティコーヒーの世界では、SCAAの基準でカッピングを行い、85点以上の品質のものを「ブティックコーヒー」、90点以上のコーヒーを「シャンパンコーヒー」と言うようになっているのだそうです。
(この格付けで言えば、現在当店に入荷中のディベルサコーヒーはいずれもブティックおよびシャンパンコーヒーと言っていいと思います!)
これはコスタリカのスペシャルティコーヒーを生産する一部の生産者の中で通用する言葉のようです。
コスタリカではこの10年ほどの間に自らチェリーを栽培し、同時に精製も手掛ける小規模な自己完結型の生産方式(マイクロミルと呼ばれます)が目覚ましい発展を遂げています。
いわばワインの世界のシャトーのような形体とも言えるのですが、この生産方式に呼応するように出来上がったコーヒーにも特別な呼び方を始めたというのが真相のようです。
最上級のものに「シャンパンコーヒー」と名付けるあたり、ワイン業界をお手本にしていることは容易に想像がつきますが、ブティックというのもワイン用語であり、ブティックワインというのは有名なシャトーではないけれど自らが栽培したぶどうで素晴らしいワインの醸造を行うワイナリーのことを言うのだそうです。
(しかし、今回「シャンパンコーヒー」というコスタリカコーヒーの格付けは初めてしりました、通訳に立たれた先生も初耳とのことで、以外と知ってそうでわからないことも多いものだと改めて遠い様々な異国からやってくるコーヒーの奥深さを感じた次第です)
ちなみにコスタリカの上質なコーヒーの代名詞的に使われる言葉として「ハニーコーヒー」という表現がありますが、
これは精製方法に由来するもので、コーヒーチェリーの果肉を除去しパーチメント(生豆の入った固い殻)を取り出す際に果肉をある程度残し、ヌメリの付いた状態で乾燥を行う「パルプド・ナチュラル」というちょっと変わった精製方法のコーヒーに使われます。
この精製方法ではコーヒーが独特の甘い仕上りになるとされ、また果肉の残し方や乾燥させ方でも風味に大きな変化があることから、近年コスタリカのマイクロミルでは積極的に導入されている精製方法です。
(元々パルプドナチュラルは収穫時期に雨が少なく、水資源に恵まれずチェリーの水洗精製ができないブラジルの生産地で水洗精製に替わるものとして開発された精製方法ですが、独特の風味を作り出すことから、中米など水資源の豊富な地域でも大きく注目されだしています)
精製方法の詳細については下記ご参照ください。
http://gettekian.seesaa.net/article/97562705.html


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