2009年01月09日

アグリフォレスト

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

さて、早速ですが今年も新しいコーヒーが続々と入荷してきております。
今回は入荷したての2品をご紹介しいます。

★メキシコ ラ・カバナ農園 OCIAオーガニック 100g550円〜
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1915年創業のラ・カバナ農園は伝統的なコーヒー栽培を頑なに守り続けるメキシコの名門農園です。
現在3代目のアルベルトが指揮を執り、2002年からは評価の厳しいことで知られる
米国のOCIAオーガニック認証も受けています。
現在は80ヘクタールにも及ぶ農園の全てを伝統稀少種のティピカ種にし、さらに高品質を追求しつづけています。
しっかりとしたボディとフルーティーでキリッとしたアロマ、なめらかな余韻。
全てのバランスが極めて高く、この数年の中で扱ったオーガニックコーヒーの中では間違いなくNO.1の品質です。

★東チモール マウビッセ USDAオーガニック&フェアトレード 100g550円〜
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東チモールはインドネシア諸島の東端、パプアニューギニアとオーストラリアに挟まれるように浮かぶ小さな島です。
16世紀からポルトガルやオランダの植民地支配を受け、インドネシアによる武力併合、
独立に伴う内戦と多くの犠牲。特にこの30年ほどは混迷を極めた国です。
そんな東チモールの経済を現在担おうとしているのがコーヒー産業。
もともと熱帯で起伏に富んだ山岳地帯と霧を伴う気候、火山性の豊かな土壌とコーヒー栽培にはうってつけの地理条件。
コーヒー栽培の歴史はまだまだ浅いものですが、日本やオーストラリアの支援などを受け高品質のコーヒーを生産しています。
各国のNGOの支援などもあって、様々な認証制度などを取ることもできていて、
ヨーロッパを中心に大きな反響を得つつあります。
このマウビッセのコーヒーはブルマンも顔負けのマイルド&クリアーな味わい!
余韻にはとても甘いものがあって、これはこの地域のコーヒーに独特なものと言えるのかもしれません。
多くの方に好き嫌いなくご支持いただけるマイルドコーヒーだと思います。


実はオーガニックコーヒーというのは、私達コーヒー屋にとってちょっとやっかいな分野なんです。
「無農薬、オーガニック」というと無条件で「美味しいもの」とイメージされがちですが、実は少し違います。
無農薬で化学肥料も一切使わないオーガニック栽培の環境下では、当然病害虫による被害や養分不足による未熟豆などの混入が出てきます。
オーガニックで栽培したからと言ってそれは美味しい農産物である保証にはなりません。
オーガニックで栽培された農産物が品質としては極めて低レベルなものであったりすることも実は多いのです。
実際に当店でも年間数十種類のオーガニックコーヒーをサンプルとして取寄せますが、
自信を持ってお客様にご紹介できるレベルのものは数種類にしか過ぎないんです。
(ご参考:有機栽培コーヒーを考える@〜D) 

一般的なコーヒー農園の場合、プランテーション式といって農園の全体にコーヒーの苗だけを植えつけていきます。まさにコーヒー畑です。
オーガニック栽培では養分などが不足しがちになりますので、この方式で栽培を続けることはなかなか難しくなります。
よほど念入りな有機堆肥などの管理と病害虫対策を重ねなければ早晩まともな農園管理ができなくなります。
体力のない畑で一旦病気などが広がりだすと、全滅なんてことにも繋がりかねません。
非常に高度で繊細な農園運営が必要とされていきます。

これとは違った方法でアグリ・フォレストと呼ばれるオーガニックの農園運営方法があります。
コーヒーだけでなく、バナナやココア、様々なその土地にあった植物を混成栽培するもので、
コーヒー単体の収穫量は減るものの、継続してオーガニックでの栽培が可能です。
農民にとってもコーヒー以外の収入が時期を変えて期待できる方法でもあります。

コーヒーが主に栽培される熱帯雨林の地域は熱帯雨林のうっそうとした森のイメージとは違い、
実は大変脆弱なものです。土壌の厚さは平均すると10cmほどにしかすぎません。
これは頻繁に降る強い雨が土壌を流してしまうためなのですが、それでもあれほど大きな森や木が育つのは
熱帯の気候の中で極めて早いスピードで世代交代を繰り返す植物を様々な昆虫や菌類が急速に養分へと変えていっているためです。
アグリフォレストの農園はこのような森の循環にできるだけ農園を近づけて運営を行なおうとしています。
まさにアグリ(農業)フォレスト(森)、森の中で行なう農業と言えます。
もともとコーヒーは熱帯雨林の高い樹木などに適度に太陽を遮ってもらいながら育つ植物です。
アグリフォレストの農園ではコーヒーはまさに理想的な環境におかれ、さらに様々な植物が落とす葉などが
虫や菌類によって自動的に有機堆肥として供給されていきます。

今回ご紹介したメキシコのラ・カバナ農園、東チモールのマウビッセ、共にこのいわゆるアグリフォレストを実践しています。
農園の写真をごらんいただくと一目両全ですが、ブラジルなどの整然と植えられたコーヒー畑とは違い、
ほとんど「森」そのまんまの状態であることがお判りいただけると思います。

環境にも、農民にも優しいアグリフォレストの農法、実は最初に手がけたのはブラジルへ移民した
日本の農民達だと言われています。
熱帯雨林の森を切り開き、単一の品目を一斉に栽培するプランテーション型の農法で
病害虫の被害に苦しんだ末、作り出したものだそうで、考え方の基本は
かつて日本の農村に広がっていた「里山」の発想なんだそうです。
日本人の自然と一体となったものの考え方がうまく生かされたのかもしれませんね。
同じ日本人としてちょっと嬉しくなってしまうエピソードです。


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オーガニックコーヒーを飲む理由
Excerpt: 090223.mp3 (6分28秒)現在年間4万人の方が農薬のためになくなっているそうです。OnePlanetCafe Zambiaの次のプランは食べることをとおして学ぶランチビュッフェだそうです。 ..
Weblog: 英会話プライベートレッスン・英語個人レッスン・マンツーマン英会話・初歩からビジネス英語まで ETC
Tracked: 2009-02-24 00:32
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